Inspire note

じぶん創りの備忘録。

母親が余命一か月となりまして。

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10月に大腿骨を複雑骨折し
12月に悪性リンパ腫が判明し
02月に回腸に穴が空き開腹手術をした

"2か月ジンクス"のある母親の記録用日記。

 

 

前々回

reo-lab.hatenablog.com

 

前回

reo-lab.hatenablog.com

の続き。

 

 

【入院日記】

 

<2/17 入院10日目&手術後4日目>
・個室に移動。面会時のプライベート感が増す。セレブ感w
・看護も厚待遇。看護師さん達がめちゃくちゃ逞しくて意識も高い。さすが救命救急。
抗生物質を常に入れてる分、痛みについては特に訴えることはなくなってきた。
・クーラー効かず、室内30℃。本人も見舞いの方もキツイ。

 

<2/18 手術後4日目>
・特に変化はなし。抗ガン剤&手術ともに回復順調か?

 

<2/19 手術後5日目>
・お見舞い休憩。久々に居酒屋で語らう。

 

<2/20 手術後6日目>
・尿の色が少し茶色く濃くなっている。看護師さんに伝えるも、リアクションはイマイチ。(*後々になってわかるフラグだった)
★後から知ったが、この時点で白血球の値は抗ガン剤の影響から回復していた

 

<2/21 手術後7日目>
・日本で参考になる前例が3例しかない症状の為、「難病指定」が取れるか保健所に打診にいくも撃沈。あくまでリスト化されてるものにしか適用されないとの事。
(※毎月の支払いが限度額認定をしていて最低で6万弱。+食費や衣服、おむつ等は使った分だけかかる、ボディブローのように効いてくる仕様。月アベレージ12万で試算すると、長期的には経済的に持たない。具体的な策を練らないと…)
・白血球の値が、一時は無菌室に入るレベルまで下がっていたが、再度高いレベルまで上昇。結局、腫瘍は小さくならずに在り続けている模様。

 

<2/22 手術後8日目>
・やはり尿の色が気になる。更に茶色くなる。
(※見舞いの最中、自分に悪寒と吐き気が襲う。30分冷や汗流しながら休憩してプチ回復。気だるいので寝る。)

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<2/23 手術後9日目>
(※自分が高熱、関節の痛み、鼻水、腹痛とフルコース。完全にダウン。)

 

<2/24 手術後10日目>
(※同上)

 

<2/25 手術後11日目>
・救命救急病棟から、外科病棟へ移動。一気に狭くチープになるw
・少し顔色が変化していることに違和感*
・尿がコールタールのような色に*

 

<2/26 手術後12日目>
・黄疸が出ている、と判断され内視鏡の検査が入る

 

<2/27 手術後13日目>
・午前中に病院から呼び出しがかかる
・浸潤した腫瘍の拡大により、胆菅が圧迫されて詰まって、血中のビリルビン値が尋常ではない値に上昇していた。
★胆管へ拡張用の管が通らず処置不可能。【閉塞性黄疸】と診断。
★放置すると多臓器不全となる。余命1か月と宣告される。
・「要は血中に毒素が回ることが命にかかわるなら、透析等は行うことにより延命措置ははかれないのか」と質問したところ「根治に向かわない治療は行わない」とのこと。
・腫瘍が縮小することで胆菅が解放されることを願い、再び抗がん剤治療開始のお知らせ。本人の意思のもと、開始することに。

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<2/28 手術後14日目>
・一日ゆとりを持ち、外出の許可を得る
内視鏡時の刺激で、少しだけ胆菅の通りが良くなった模様

 

<3/1 手術後15日目>
・福祉用のレンタカーを借り、半日かけて、洞慶院~さった峠~日本平ホテル~自宅とまわる
・看護師さん達の入念な事前準備もあり、テクニカルな問題は無く過ごせた
・座りっぱなしによるむくみ、車の振動による位置ズレ~腰背中の痛み、単純な移動疲れは流石にあるものの、特に不調は起こらず。安定したまま終了。

 

洞慶院梅園にて。3割ほど咲いてました。

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さった峠にて。晴れてキレイな富士山がお目見え。

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日本平ホテルにて。超強風w

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・明日より"HyperCVAD"という抗癌剤治療スタート

 

<3/2 HyperCVAD1日目>
・血液検査の結果をみる。
ー 相変わらず赤血球の値が平均以下の、貧血気味(元々のもの)
ー 相変わらず白血球は異常な高い値(T細胞リンパ腫によるもの)
アルブミンも相変わらず低い数値(同上、血中タンパク質異常低下~むくみ発症)
ビリルビン、γーGDPも異常に高い数値(閉塞性黄疸によるもの、顔色は安定)

・本人の意識は鮮明、受け答えも動きも今日は鮮明
・複雑骨折時のリハビリも再開

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<3/3 HyperCVAD2日目>
・意識鮮明、数値平行線

 

<3/4 HyperCVAD3日目>
・同上

 

<3/5 HyperCVAD4日目>
・急な買い出し等の為、見舞い休憩。

 

<3/6 HyperCVAD5日目>
・母親の代理で確定申告へ。90人待ちの大行列に並ぶ。
・無事申告終了。割と時間かかった為、見舞いは延期。
・父方の祖母が見舞いに来た模様。認知症気味で会話不可→出禁になった模様w
・輸血が行われた模様

 

<3/7 HyperCVAD6日目>
・意識鮮明、数値平行線。前回のESHAP時と比べると、表面的にはまったく問題がなさそうに思えるほど。(しかし血液検査の数値は異常を示し続けている…)

・明日、回腸穿孔手術部分の抜糸予定

 

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余命7.5ヶ月、と宣告されてから
わずか1ヶ月で、余命1ヶ月に。

 

元々、癌自体では急性でポックリ亡くなるもんじゃなく
腫瘍の拡大や、治療過程の副作用が他の多臓器に影響することで
"予測不可能な体調"になることだけはわかっていたけど
まさか、ピンポイントに処置不能な状況に展開するとは…

 

『胆菅が詰まり続けていると30日の命』という危機感が一気に押し寄せる。
それ故、早めに外出はしておいた方がイイと判断して、2度目の抗癌剤サイクルが始まる前に、優先して外出の時間をとった。

 

こんな状態でも、本人は案外のほほんとしている。

元々、自分に都合の悪い話になるとスルーしたり、論点をすり替えようとするクセがある(だんまり、話をそらす、ヘラヘラする、こちらの不手際を責める…等w)ので
わかっているけど、"わからないフリをしていたい"のだろう。

 

『最後になるかもしれない外出』の内容も
ずいぶんと日常的なリクエストで拍子抜けしたのだけど
それも"わからないフリをしていたい"ことのあらわれなのだろうな、と思う。

 

そりゃそうだよな。
急に一ヶ月なんて言われても、現実味ないよな。
他人事のように聞こえるだろうな。

そりゃわかるよ。わかるけどさ…
命かかってるのに、まだ気付けないのかい、と思ってしまう。

 

俺が手を変え品を変え、さんざん指摘してきた

「そもそも"考え方"を変えなきゃ、状況は良くなれないよ」

って意味が。

 

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【考え方。】

 

正直、今回の原因となったのも、"考え方のクセ"が根幹にあると思っている。

 

わかってるのにわからないフリをして、自分を犠牲にしながら放置してきたことが多すぎるからだ。

 

愚痴を聞いて共感タイムをとったところで、一時的には解消して満足しても
結局また同じことを愚痴る日常をループする状態にハマっていて
根底から、現状を望んでるとは思えなかった。
(そして、同じ愚痴聞いてる方にも限界がくるんだよ…w)

 

そんなに嫌なら と、QOLにつながるアドバイスや、自分の実践ついでのおすそわけはしてたのだけど、てんで聞き入れない。

たとえば
体調が悪い悪いと言うなら、不健康にならないような仕組みを作ればいい。
だから、なるべくカラダに余分なものを入れない選択をしたり、食事時間のリズムを管理したり、食べる順番を配慮する等を実際にして伝えるものの
『あんたの自己満足としか思えない』と言う解釈をして、シャットアウトする。

 

経済性を優先してとにかく安いものを選ぶが故に、使い勝手がイマイチな粗悪品にあたり、文句を言い続けながら使っているくらいなら
安物買いを繰り返すコストを試算して、同等のコストの高品質で納得いくものを買って、心地よいものを長く使えばいい。
それも、コストが変わらないこと、今より良いものがあると提案した時点で
『だって貧乏だから』『そんな贅沢できない』『調べたってわかんない』『高い買い物して失敗したらどうするの』と言う解釈をして、シャットアウトする。

 

ほかにも、まわりの人の〇〇が~、とか 職場の~とか

もちろん自分ら子に対しても~…と、キリがないw

 

愚痴ってることを本気で改善したいなら、事実を直視して淡々と向き合い続けていく必要がある。

 

いまより1ミリでも、より善くなるために
ひとつひとつの意思決定の質をあげ続けるだけだから

 

実際は、可能なのに。
方法も提示してるのに。
それでも、選ばないのだ。

 

『根底から、愚痴ばかりの現状を望んでるとは思えなかった』ので

しばらくは謎で仕方がなかったのだけど
もしも"悲劇のヒロインで居続けたい"のなら、話は別だ。

 

『あぁ、この人は自分が犠牲になって文句を言うポジションの居心地がいいんだな』

『自分は抑圧される中で努力してるかわいそうな存在で居続ける必要があるんだな』

『そうすれば、かわいそうな自分として文句を言い続けるって報酬を得続けられて、心地良いもんな』

『俺のたくさんのアドバイスは、その心地よさを奪う"敵"なんだな』

ということになり、話をシャットアウトする正当な理屈が成り立つ。

 

要は

【現実改善の報酬<<<(越えられない壁)<<<悲劇のヒロイン状態の快楽報酬】

 

という考え方を採用したことで得てるものに依存することによって
現実がどんどん悪化している。

 

今回は、その考え方をする精神に、肉体がもうついていけなくなったのが
根本的な部分にはあるな、と自分は分析している。

 

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【肉体∞精神。現実、人生。】

 

肉体は、複雑だ。
食べたものから、脳や臓器や筋肉もつくられていて

運動エネルギーが取り出され、それらに指令も渡らせていて
感情や気分や性徴は、ホルモンのバランスで左右されて
それらを仲介する物質の量にも、個体差があって
さらに体細胞の5倍近い、300兆もの微生物が体内外に共存しながら、肉体の状態に大いに関与しているという
さながら"小さな宇宙"のようなものだ。

 

複雑だけども、結局は"物質"である。
では、その物質を物質たらしめてるものは何か。

 

精神だ。こころだ。

"こころ"は形がない。時間の概念もない。
でも"在る"のは確か。
この"在る"と認識することができるのが、精神の特権。

 

精神を欠くと、物質は認識されない。
精神が物質を認識しない限りは
物質は物質として"在る"ことができない。

 

この関係性から言えることは
【物質とは精神が結晶化したものである】ということだ。

 

相互に関与するために

永遠なる精神が物質に影響を与えるには"考える"必要がある。
有限なる物質が精神に影響を与えるには"感じる"必要がある。

 

有限な小さな宇宙である肉体に、永遠の精神が収まっている理由は
相互に補い合い与え合う関係性を成り立たせることによって
精神が永遠であるが故に毒となる『退屈(不変)』を解消する為ではないか、と仮定している。

物質を介して多様性を持つ感覚を記憶として結晶化し、継承することで

さらなる多様性を生み、『退屈(不変)』をより少なくするものが目的なのでは、と考えてみている。

 

…なんだか話がマニアックになってきてしまったw

 

一気に凝縮してしまうと

能動的に考えるということは
もっとも根本的な部分で、肉体を持って生きる意味につながる行為にあたる、大事なことであり
精神が望むがままに物質=現実を変える、唯一の方法であり

もっとも手っ取り早い手段である、ということ。

 

逆に、受動的に考えるとは、動かされて考えている、という時点で
物質=現実は根本的には望み通りに変わっていかないですよ、ということ。
自分ではない、他の誰かの現実を生きることで精神の望みを補っているものの
それは、あなたの肉体に宿った精神ではなく、誰か他の個体に宿った精神にとって都合のいい人生を送ることになりますよ、ということ。

 

目に見えない部分ではあるけれど
"自分で考える行為"には、人生レベルでみると

肉体的にも精神的にも、ものすごく重要で重大な意味が込められている、と考えている。

 

それこそ、癌すら精神から物質化されてできている可能性がある。

(と同じように、逆になくなることもあるだろう。)

 

西洋的な医療での限界がはもう告げられてる以上

他人の手で分子レベルでなんとかすることはもう不可能だ。

 

どうか、今からでも遅くないから
母親が、自分の精神が望む現実に目を向けてくれること
それと共に、肉体的な回復基調へと向かうことを願う。