Inspire note

じぶん創りの備忘録。

目的の亡骸の味。

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母親の病室に、実父からの差し入れが。
『牛タンのビーフシチュー』を作ってくれたらしい。

 

トロットロのタマネギがソースに見え隠れ。
大ぶりカットのニンジンとジャガイモも溶けそうなほど煮込んだ感じがする割には、ソースに牛の苦味は出てない。

 

そしてメインの牛タン。
おぉ…箸で切れるほど柔らかいぞ。
下ごしらえが良かったのか、イイ肉にしたのか
臭みもなくて、フツーにうまいぞw

 

およそ15年ぶりの味。

 

いまは調理の前線から離れてるらしいけど
レストラン店長としてメニュー開発もやってた歴史は、しっかり感じられる味だった。

 

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何もかも順調だったら、なんて考えても仕方ないことなんだけども
ほんとは、我が家は今ごろ
家族経営のレストランをやってるはずだった。

 

高校受験も、それを前提にした人生設計をしていて
成績的にはボチボチだったので、中部では二番目と言われてた進学校に行くのを辞めて
商業全般をまんべんなく学べる科のある、『静岡商業高校』に入り、目的を持って学んでいた。

 

しかし、その目的は高校在学中に行き場を失うことになる。

 

実父が"レストランをやる"という夢を、一番わかっていた人物からの裏切りに遭い

その余波で、家計も家族関係も親族関係も荒れに荒れて
夢が逆に、家族を分裂させるトリガーとなってしまったのだった。

 

それから15年。


"目的の亡骸"とも言える、このビーフシチューを食べて、ふと気付いた。

 

実は、自分の人生設計の時計は
そのときのまま、止まっていたということに。

 

やりたいことは山ほどあるのに、ぼちぼち取り組んでもきた割に、なんの成果物もなく

今もどう生きるのかにしっくり来ないまま30歳を迎えてしまったのは
潜在的にもう叶わない他人の夢に乗っかってるまま、【夢の亡骸を放さない自分】が
まだここに居るからなのかもしれない、ということに。

 

そんな状態じゃ、新しいことに取り組んだとこで、しっくり来るわけないよな。


自分の人生、いつまで経っても始まんないよな。

 

いい加減、未来の為に手放そう。

 

どこの誰かまったく知らんけど
その裏切り者に、会いに行こうと思う。


向こう側の事実を聞いて、すべて明るみにしようと思う。

 

納得できるかもしれないし、いかないかもしれない

それでも事実を知ることは、しこりのようなものが取れて清々しいものになると思う。

 

実父を見つけたときのように強く念じることができたのなら、絶対に見つかる。

 

人生は攻略不可な負荷はかけてこないように出来てると思う。(出来ないのは逃げたくなる)
本当になんとかしたいことなら、やりゃあなんとかなる。
そういう風にできている、と思っているw

 

さぁ、実験開始だ。